トゥリマカ日誌(仮)

ジャカルタ暮らしの知恵、観光、グルメ、ファッション、カルチャー、子育てのこといろいろ。比較、体験、レポートします。

ジャカルタでのおうちコーヒー事情

インドネシアはコーヒーの産地なので、種類も多く、かなり安く豆が手に入る。コーヒー好きには聖地みたいなところなのでは。

でもインドネシアで飲むコーヒーがおいしいかどうかは、結構賛否両論ある。
わたし自身も、コーヒーはやっぱり日本の方がおいしいのではと思うときがある。たぶん焙煎がちょっと好みでないのかも。

コーヒーを飲まないと手が震えるレベルの中毒者が、ジャカルタのコーヒー事情についてご報告します。

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インスタントコーヒーは危険がいっぱい!?

インドネシア インスタントコーヒー JJRoyal

沈殿させて飲むタイプのインスタントコーヒー。ハードル高い。

こっちに来てびっくりしたことのひとつが、インスタントコーヒー。たぶんインドネシア国民のほとんどは、家ではドリップコーヒーではなく、インスタントコーヒーを飲んでいる。あれ?日本でも、ふつう家ではそういうものか。

インスタントコーヒーには2種類あって、メジャーな2in1とか3in1といったミルクと砂糖が添加されたタイプと、伝統的な沈殿コーヒーと言われるタイプ。

  • 3in1/2in1タイプ
    3in1は「コーヒー、ミルク、砂糖」、2in1は「コーヒー、ミルク/砂糖」が添加されたもの。キャンディで有名なKOPIKOブランドなど。個人的には甘い飲み物が苦手なので、まず買わない。とにかく甘い。っていうか、これはコーヒーとは言わない(暴言)。徹夜明けなんかは、こういうのがおいしかったりもするけども。
  • 沈殿コーヒー
    コーヒー豆をそのままかなり細かい粉末にしたもの。粉が細かいので、目に詰まるからドリップはできない。この粉末をカップに入れ、お湯をそそぐ。粉末が沈殿するまで待ち、上澄みを飲むというものだ。粉末が沈殿するまでにかなり時間がかかるし、粉っぽいし、うっかり飲み干そうとすると粉が口の中になだれ込んできて大変なことになる。ちなみにインスタントのお茶もこのパターンが多い。インドネシアでは古くからコーヒーはこうして飲んできたらしい。ちなみにチンチンの熱湯で淹れなければうまく沈殿しない。自分コーヒーは熱湯で淹れちゃダメって言われてるから…(震え声)

正直、わたしはどちらも苦手。沈殿コーヒーはインドネシアらしさがあってちょっとアガるけど、毎日家で飲むのはちょっとしんどい。

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コーヒー豆を買うならパサールサンタ

パサールサンタ Pasar Santa コーヒー豆 ジャカルタ

Pasar Santaの有名コーヒー豆店

これはもうどのブログにも書かれているので、あらためて書くことはあまりない。パサールサンタの地下に有名なコーヒー豆屋さんがあり、いつ行っても日本人でにぎわっている。「注文」とか「これ」とか「ドリップ用で」とか日本語も通じる。日本では豆のまま買って家で挽いてたけど、こっちではふつうに粉にしてもらっている。ドリップ用と伝えても、エスプレッソ用かっていうくらい結構細かくされます。まあいいんです。

ちなみに知人のインドネシア人に「パサールサンタって知ってる?」って聞いたら、すごい嫌そうな顔で「行ったことな~い」って言われた。汚いからかな。ちかくにドブ川が流れていて、いつもネズミを見かける。かわいいよ、ドブネズミ。都民はセンター街で慣れてるから。

さらにちなみにパサールサンタは上の階もおもしろいので、コーヒーを買うだけでなくぜひ上の階も見てもらいたい。ハンドドリップの店もあるし、レコード屋、古着屋、本屋、雑貨屋、フィギュア屋など、若者カルチャーが集まっている。まるで高円寺とか、大学の部室棟みたいな雰囲気。猫もいっぱいいる。

オススメのコーヒー豆

もっとも間違いないのが、TORAJA トラジャ。最高峰とも言われるコーヒーで、コクがある。でもこの店のトラジャ、そこまでなんだよな…。たぶん焙煎の問題。おなじパサールサンタ、この店の手前にKAWAKIという店があるのだけど、そっちのトラジャはおいしいです。papayaで買えるAKAのもまあまあ。トラジャ豆はなかなかの高級品だけど、インドネシアでは安いので、今のうちにがぶがぶ飲みたい。

Pasar Santa パサールサンタ KAWAKI コーヒー豆

Pasar SantaのKAWAKI

つぎに試してもらいたいのが、ACE GAYO アチェガヨ。酸味があり、華やかな香り。これももっといい焙煎で飲んでみたいなあ。。KAWAKIもアチェガヨはふつうだった。JJ Royalとかがいいのかもしれない。

Pasar Santa パサールサンタ KAWAKI コーヒー豆

Pasar SantaのKAWAKI

上のふたつはインドネシアコーヒーではベーシックなものだけど、せっかくここで買うなら試してもらいたいのが、「WINEY」という表記のあるもの。ワイニーと言うのは、果肉をつけたまま乾燥加工させたやや発酵臭を伴う豆とのこと。なかなか貴重で高価なものなので、ぜひ一度飲んでみてもらいたいところ。この店でもほかの豆に比べるとちょっと高め。ちなみに「ACE GAYO WINEY DARK」がもっともいけてました。

あとはスマトラ島の高級豆・マンデリン(バランス取れてる系)や、バリのキンタマーニ(さっぱり系)なんかもおいしい。最近自分はマンデリンばっかり飲んでる。いろいろ試して、好みを見つけてみてください。

また、ジャカルタ各地にあるカフェ・アノマリコーヒーでは国産豆から好みのものををドリップしてくれるので、豆を買う前にまずはここでいろいろ飲んでみるのも手。もちろん、アノマリコーヒーでもおいしい豆を買える。パッケージにはインドネシアらしいイラストがあしらわれているので、おみやげにもオススメ。

オススメしないコーヒー豆

基本的に、ロブスタ種はあんまりオススメしない。ロブスタ種は一般的に、育てやすい品種というだけで安物で、風味もよくないと言われているもの。インドネシアではロブスタ種の栽培が盛んだそうだけど、最近アラビカ種におされて、一周まわって貴重だなんて話もある。たしかにロブスタ種をストレートで飲める機会はなかなかないのでチャレンジするのもいいかもしれないけど、まあふつうにアレよね。っていうか缶コーヒーがなぜまずいのか。それはロブスタ種を使っているからで。(缶コーヒーおいしい? そうですか。おいしいのはミルクと砂糖じゃないですかね)(暴言)

おいしいロブスタもあるかもしれないし、おいしい淹れ方もあるかもしれない。だけど素人がわざわざ手を出すまでもないのかな、というのがロブスタ種の印象だ。

というか、自分、ブレンドをほとんど飲まないので、今のところストレートコーヒーの話しかしてないですね。たぶんロブスタは、ブレンドとかだと活きるものがありそうな気がする。 

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コーヒー器具をそろえるのがちょっと大変

さきほども書いたように、インドネシアではドリップではなく、粉を沈殿させて飲むのがスタンダード。だからか、コーヒー器具はなかなか手に入らない。日本でドリッパーだけ買って持ってきたら、目盛り付きのサーバーがどこにも売っていなくて結局役に立ってないし。

コーヒー器具を買うなら、ACEアノマリコーヒー、セノパティのOtten Coffee、最近拡大中のFore、上記のコーヒー豆屋など。このあたりにはハリオ製品などが売ってはいるんだけど、めっちゃ高くて買えないの。ペーパーフィルターを手に入れるのも至難の業。スーパーとかで気軽には買えない。とにかく売ってない、売ってても鬼高い。

関連記事: ジャカルタで買えないもの(近日公開)

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結局こだわらないジャカルタでのおうちコーヒー

日本にいるときは意識高く、手動ミルで豆を毎回ゴリゴリ挽いて、ハリオのV60、月兎印のスリムポットでじっくりハンドドリップしていたが、ジャカルタではすべてあきらめている。

V60(こちらでは”フィーシックスティ”と発音する)はなぜかこちらのカフェではメニュー名になっていることが多く、ハンドドリップコーヒーのこと。おいしいコーヒーはそっちに任せましょう。アノマリやタナメラ、おいしいんで。

 

現在、わが家でのおうちコーヒーは、下記で淹れている。とにかく楽~! 毎日水みたいに飲んでる。ACE安くて最高。こだわりなければオススメ。

ACEで買えるKRISコーヒーメーカー

ACEで買えるKRISコーヒーメーカー

先述のとおりペーパーフィルターはジャカルタではなかなか買えないので、フレンチプレスをメインにするのもアリかも。沈殿コーヒーとおなじ味わいかもしれなくて、インドネシア豆との相性もよいかもしれない。

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番外編 自宅でおいしいカフェラテを飲む

HOMETOWN, ジャカルタのおいしい牛乳

常温保存できるいわゆるロングライフミルクで淹れられてしまうことも多いカフェラテ。インドネシアのおいしい牛乳・HOMETOWNなどが手に入ったら、ぜひ家でおいしいカフェラテを飲みましょう。エスプレッソマシンがなくても大丈夫。おいしいカフェで、エスプレッソだけ買ってくればよいのです。あとは家で氷の入ったグラスにお好みでエスプレッソと牛乳を注ぐだけ。ココナッツシュガーと水を煮詰めたシロップをつくっておくと、コーヒーにめちゃめちゃ合うので、甘いカフェラテが好きな方はこれもぜひ。