トゥリマカ日誌(仮)

ジャカルタ暮らしの知恵、観光、グルメ、ファッション、カルチャー、子育てのこといろいろ。比較、体験、レポートします。

一年中夏、ということ

setiabudi one

真夏のクリスマス

インドネシアは赤道に近く、一年中夏だ。雨季と乾季にわかれているが、気温はほぼ一定。つねにあたたかい。

自律神経失調症を患い季節の変わり目にはかならず体調を崩すスペランカーとしては、この気候は願ってもいないもので、おかげで体調・メンタルともにおだやかな日々を過ごしている。

インドネシア人は本を読まない」と言われる。「インドネシア人は時間にルーズ*1」とも言われる。なんかわかるなあと思う。

冬があるかないかって、たぶん、結構、でかい。

人間、冬があるからいろいろ考えてきたんだと思う。冬は作物がとれないから、それまでに必死で働いて、冬は家の中にとどまりまた次の夏のことを考えて過ごす。

一年中夏とはどういうことか。めっちゃ豊かなんだよね。作物が生りつづける。冬の心配がないから、焦る必要もない。同時に、逆に、つねにビジネスタイムなわけで、ゆっくり考えたり、なにかに悲観したり、っていうタイミングもそんなにない。急いでも急がなくても、考えても考えなくても、明日になれば、かならず実がなるからね。

こういうことを考えていると思い浮かぶのは「アリとキリギリス」だけど、冬を知らないキリギリスを、攻める資格は我々にはないなと思った。たぶん冬があるところとないところじゃ、国民性がまったく異なるんだわ。アリとキリギリスはわかりあえないかもしれないけど、よく考えよく働くアリも、明日を信じて歌をうたうキリギリスも、どちらも尊重すべきだな、と思っている。

*1:インドネシアに流れるルーズな時間は、「ゴム時間」と呼ばれる。時間に厳しいと言われる日本にだって、沖縄には「ウチナータイム」が存在する。あたたかいところはどこもそうなのかもしれない。